研究データに基づく職業選択「科学的な適職」のレビュー

 どうもこんにちは、コジローです。
今回はパレオな男こと鈴木裕さんが書いた「科学的な適職」を紹介します。
この本、かなり具体的に職業選択のやり方が載っています。

こんな人にオススメ

  • 転職活動や州活動を考えている人(もしくは現在している人)
  • 今の職場が微妙な人

 この本を読んで得られるものとしては

 仕事において幸福度をはかる”ものさし”と、転職するのであれば転職活動をする上での道しるべの”作り方”です

 当たり前ですが人によって価値観が違うので全員共通の答えというものはありませんし、出した答えが最適解かどうかなんてわかりません。
(むしろ答えはコレ!と断言する方が怪しさ満点ですよね(笑))
あくまでこの本で得られるのは価値観に沿った選択をする手段です。

 では本書にはどんなことが書かれているか、早速紹介していきましょう!

本書の構成

本書は以下の5つの構成かた成り立っています。

  • ステップ1 仕事選びにおける7つの大罪
  • ステップ2 仕事の幸福度を上げる7つの徳目
  • ステップ3 最悪の職場に共通する8つの悪
  • ステップ4 バイアスを取り除くための4大技法
  • ステップ5 やりがいを再構築する

 この記事ではステップ1~3までに書いてあることに焦点を当てて紹介したいと思います。

仕事選びにおける7つの大罪

 ステップ1では、仕事における「幻想から覚める」ために仕事選びでやりがちな7つの事が書かれています。

  • 大罪1 好きを仕事にする
  • 大罪2 給料の多さで決める
  • 大罪3 業界や職種で選ぶ
  • 大罪4 仕事の楽さで選ぶ
  • 大罪5 性格テストで選ぶ
  • 大罪6 直観で選ぶ
  • 大罪7 適正に合った仕事を求める

 それぞれの項目については詳しく触れませんが、この章では多くの人が陥りがちな定番のミスを知っておくべきだ、ということを述べています。

 転職活動について調べるとすぐ出てくるアドバイスがありますが、これらは主観に満ちておりこれらのアドバイスに従って就職した結果、今の職場に不満があるという人は少なからずいると思います。

 実はよくあるアドバイスの中で、人の幸福度とは関係ない項目が上記の7つです。

 上記のことについて、確かに短期間の幸福は得られますが長い目で見ると不幸に落とし込みかねない項目もあります。
本章では上記7つの項目について研究結果などを踏まえた解説をされています。

仕事の幸福度を上げる7つの徳目

 ステップ1では実は幸福度に関係ない項目を挙げましたが、ステップ2では満足度に関係してる7つの項目が挙げられています。
 それは以下の通りです。

  1. 自由:その仕事に裁量権はあるか?
  2. 達成:前に進んでいる感覚は得られるか?
  3. 焦点:自分のモチベーションタイプに合っているか?
  4. 明確:なすべきことやビジョン、評価軸ははっきりしているか?
  5. 多様:作業の内容にバリエーションはあるか?
  6. 仲間:組織内に助けてくれる友人はいるか?
  7. 貢献:どれだけ世の中に役立つか?

 以上の事柄は仕事の満足度に関わっており、欧米やアジア圏などでも重要度が変わらないことが分かっています。

 この仕事に就くんだ!と強い意志が無いのであれば上記を満たす仕事を探してみてはいかがでしょうか。
ちなみに上記の項目が当てはまるかについて、どこに着目すれば良いのかもこの本に書いてありますが、この記事では割愛させていただきます。

最悪の職場に共通する8つの悪

 ステップ3ではステップ2とは逆にこれが含まれていたら危ない、という条件をまとめています。
また、この章で3つの意思決定ツール紹介されています。
 まずは8つの悪は以下です。

  1. ワークライフバランスの崩壊
  2. 雇用が不安定
  3. 長時間労働
  4. シフトワーク
  5. 仕事のコントロール権が無い
  6. ソーシャルサポートが無い
  7. 組織内に不公平が多い
  8. 長時間労働

 以上のことは非常に強い毒になるらしく、以上のものが含まれると身心にかなり大きいダメージがあると言われています。
科学の世界では悪は善より強いという言葉があり、ネガティブはポジティブより600%強いと言われています。 
上記の項目が与える影響はかなり強いというわけです。
上記8つは避けるようにしましょう。

 ステップ1からステップ3を読んだことで仕事の幸福度に関する3つのものさしがわかったと思います。
しかし、3つのステップの事柄すべて満たすものを探すのは難しいでしょう、というか無理でしょう。
そこで、次に紹介されるのが3つの意思決定ツールです。

 意思決定ツールでは3つのステップの中で自分にとって優先すべき事項を決めるツールになります。
3つのツールは以下になります。

  1. プロコン分析
  2. マトリックス分析
  3. ヒエラルキー分析

 分析方法については割愛しますが、

 単純なメリットデメリットの分析から細かく自分の優先すべきものを明確にしていって、自分にとって大事なものを見つけ出す、というものです。

 これが仕事探しの道しるべになるのです。

ステップ4以降に書かれていること

 ステップ3までは自分の適職を探すために必要な条件を導き出す方法・知識が書かれていましたがステップ4以降では、物事を正確に判断するための自分にかかっているバイアス(偏見)の解き方や、現状の仕事の満足度を求める方法と仕事のモチベーションを上げる考えやポイントが書かれています。

 ここでは割愛しますので気になった方は是非自分で読んでみてください。

最後に

 以上、「科学的な適職」の紹介でした。
この本の良いところは考え方・ツールの使い方がとにかく具体的に説明されており、かなり分かりやすいというところです。
また、最初の7つの大罪からそうでしたが、終始自分の常識だと思っていたことを研究データをもって覆され、自分の知識がアップデートされた感じがありました。

 ステップ4で語られたバイアスの解き方などは職探しに限らず、いろいろなことを判断する上で使えそうなことです。
読んだら勉強になることがたくさん詰まっている本でした。

 この記事を読んで本が気なった方は是非ともご自身で読んでみて下さい

ではでは~